こんにちはトロです。
今回は、トロの仕事をこっそりお教えします。
6年ぶりくらいに現在映像作品のロケ弁当を発注しています。
食事の発注は、制作部が行います。
しかも、2~3年目から食事発注を任される事が多いです。
撮影中の朝・昼・夕食のお弁当は、スタッフ・キャストの楽しみでもあ
この食事のメニューで皆の撮影のテンションが大きく変わっていきます
ロケ弁当を頼むポイント
・スケジュールで弁当予算を出す
・自分自身でメニューを考えて伝える
・ワンプレートで食事時間に対応
・本当の敵はキャスト?
ポイント別にみていきましょう。
2~3年目から始めていても、メインスタッフは、食べ飽きている可能性が有るので中々難しい挑戦になります
それを乗り切ったらかなりステップアップできるようになります
スケジュールで弁当予算を出す
最初に行うのは、作品に掛かる食事の予算を出します。
・撮影開始(クランクイン)から撮影終了(クランクアップ)までを大よそで算出します。
・その際に作品の(朝・昼・夕)の金額を決めます。
映画やドラマは、大体朝500~600円。昼・夕800~900円くらいで考えている所が多いです
金額が決まったら、次にスタッフ・キャストの人数を撮影日別に出していきます。
この作業がかなり辛いです。
レギュラースタッフは数は固定できますが、
イレギュラースタッフが出る日は、ある程度予想しながら計算する必要があります。
さらにエキストラ出演者も増えると食数が多くなります。
次に弁当屋に発注する際に、個数で出来ない事もありますので柔軟に対応できる弁当屋を何軒か抑えておきたいです
自分自身でメニューを考えて伝える
数・弁当単価が出たら、弁当屋に発注になります。
この作業が、一番気を遣う作業になります。
センスが必要になってくる所です。
ちなみにトロは一番嫌いなメニューを決める作業です。
弁当屋を和・洋・中に分類する
和食・洋食・中華に弁当屋の得意な分類に分けておくと発注がスムーズになります。
1週間に被らないようにバランスよく和・洋・中を分けていくと自分自身のイメージが付きやすくなります。
まずは一週間の献立を大きな分類で作っておく事が大切です。当てずっぽうに空いている弁当屋で済ませるのはナンセンスです
得意な料理でおいしい物を出してもらうのは、基本ですね
ここでポイントになるのが、
弁当屋のおススメばかりを鵜呑みにしない事です。
ハンバーグ・唐揚げ・サバ・鮭・エビフライ等、
人気メニューを進めてきますが、そこでOKと選んでしまうのはいけません。
スタッフの平均年齢やキャストのアレルギーなどを避けてメニューを伝えなければならいのです。
ここを疎かにすると、残飯が多くなり発注する側もどんどんやる気が下がってしまいます
しまいには、メニューが被ってしまう原因になって更にパニックになり、食数も合わなくなったりと悪循環になってしまいます
同じ食材でも焼く・煮る・揚げるでメニューを変える
メニューを知らないのなら、料理本を一冊買って読んで料理を知る事が絶対に必要です。
料理の知識がないのに料理を頼むのは、失礼ですし、リスクが高すぎる原因です。
あなたの思っている料理の種類は、定番中の定番なので弁当屋は、そこを狙ってきます
大量生産がしやすいものをオススメにするのは当たり前です。しかし少し考えるだけで弁当屋もやる気を出しメニューを逆に提案してくれます
ハンバーグ(焼く)→メンチカツ(揚げる)・煮込みハンバーグ(煮る)
焼きサバ→竜田揚げ(揚げる)・みそ煮(煮る)
照り焼きチキン→唐揚げ(揚げる)・大根と鳥の煮物(煮る)
等、同じ食材でもメニューは3種類以上に早変わりします。
この時に弁当屋に【メニュー注文は多いけど、トロさんならどんなメニューでもがんばっちゃうよ】と言わせれば勝ちです。
ある弁当屋は、元々なかったメニューを作ってもらって、定番メニューになった物もあります。
※1~3年目で先輩達や関わった作品で出てきた弁当業者をこっそりメモしておく事で、
美味しい弁当をピンポイントで抑える事ができます。
今では写真一枚撮って置くだけで、今後のレパートリーとして増やしておく事が出来ます。
弁当屋を一から探すのは、かなり時間を費やしてしまうので今やっている作品の弁当は確認しておく事が大切です。
ワンプレートで食事時間に対応
お弁当のバリエーションを増やす簡単な方法が、ワンプレートの箱に変える事です。
しかしこのチョイスがかなり難しいです。
撮影が難航していて、食事時間をあまり取れない。食事の間が短い。
などの時に大きな効果を出す事が出来るやり方です。
普通より量と見栄えが変わってしまいますが、時短で食べられるなどの効果が大きいです。
いつもの弁当屋に予算を少し下げて発注する事もあります
最初から無理難題で予算を下げるのは、winwinな関係にならないので、最初は弁当屋さんのやり易いメニューを頼んで信頼関係を作って行きましょう
本当の敵はキャスト?
キャスト(出演者)は、カメラの前で演じる方々です。
多少の無理も現場中に言う時もあります。
その中で一番プレッシャーになるのは、
【撮影中のお弁当で気分が変わる】
キャスト達です。
弁当が届いたら、マネージャーが写真を撮りキャストに報告。
良ければ昼までのテンションは高く、悪ければテンションが低くなったり(見せはしない)事があります。
そして、発注している制作部に直接、
【美味しかった】【あれはいまいちだったね】と言われてしまいます。
※実話
プレッシャーが強すぎて、弁当発注時でもそのキャストの名前出して、メニューをかなり悩んだ思い出があります
逆に弁当を食べずに別用意してくるキャストは、かなり失礼に感じます
まとめ
ロケ弁当を頼むポイント
・スケジュールで弁当予算を出す
・自分自身でメニューを考えて伝える
・ワンプレートで食事時間に対応
この点を抑えれば、弁当発注が苦手を克服できるようになります。
友人や家族の食事でも、毎日同じ物を食べる事はしないのと一緒です。
飽きないように工夫する事が一番大切な気がします。
なんでも自分で食べてみて美味しい所をチェックししていく事が好評なお弁当担当になれると思います
誰だって美味しくない物は、食べたくありませんからね
あと、弁当担当に相談しない差し入れ弁当は、
かなりの確率で失敗している気がします。
最初から相談してもらえば、
それに合わせてメニューを工夫していく作業は、
こちらで調整できるんですけどね。
ではまた~
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